オフショア開発の課題と解決策
2024-08-25

初めに

オフショア開発とは、企業が自社の開発プロジェクトを海外にある開発チームや企業に委託することを指します。通常、開発コストの削減や専門的なスキルの活用を目的として行われます。委託先は、一般的に労働コストが低い国々が選ばれますが、時差や文化の違いを乗り越えるために、コミュニケーションが重要になります。

オフショア開発の利点には、コスト削減、リソースの効率的な利用、24時間体制の開発が挙げられます。一方で、品質管理やプロジェクト管理、セキュリティのリスクなどの課題も存在します。適切なパートナーを選び、明確なコミュニケーションを保つことが、オフショア開発の成功に繋がります。
オフショア開発についてもっと読みたいなら「オフショアとは」のリンクでご参考ください。

オフショアの課題

2023年のhttps://www.offshore-kaihatsu.com/の統計によると、現在以下の問題が存在しています。

こちらは調査に参加した企業からの統計です。グラフを見ると、最も顕著な3つの問題が次の通りです。

  1. コニュニケーション力:言語の壁や文化的な違いから、意思疎通が難しくなることがあります。特に日本語以外の言語でのコミュニケーションに慣れていない場合、誤解やミスが発生しやすくなります。
  2. 品質管理:オフショア開発チームの技術力や品質基準が、日本企業の期待に合わない場合があります。これにより、納品されたソフトウェアの品質が期待に達しないことがあります。
  3. 技術力:
    1. 技術力のギャップ: オフショアチームと本社チームの技術レベルに差がある場合、期待される品質基準に達しない可能性があります。特に、最新技術や特定の専門分野に精通しているかどうかが課題となります。
    2. コード品質の維持: オフショア開発では、コード品質の一貫性を保つことが難しい場合があります。異なる開発者が関与するため、コーディングスタイルやベストプラクティスの遵守にばらつきが生じることがあります。
    3. 最新技術への対応力: オフショア開発チームが最新の技術トレンドやツールに対する知識や経験を持っていない場合、競争力のあるプロダクト開発が難しくなることがあります。特に、AI、クラウドコンピューティング、モバイル技術などの急速に進化する分野では、この課題が顕著です。

PiraGoは常にサービスの品質向上を目指し、お客様に最高の満足を提供するために、この5年以上にわたり、これらの問題解決に向けた改善と研究を続けてまいりました。本記事では、オフショア開発における主要な課題を解決するための方法をご紹介いたします。

オフショア開発のチーム体制

オフショア開発課題解決方法をわかりやすい為、チーム体制を紹介したいです。

上記はオフショア開発を展開する時のチーム体制提案です。大事な人はブリッジSEです。ブリッジSE(ブリッジシステムエンジニア)とは、主にオフショア開発において、現地の開発チームとクライアント(通常は本国の企業)との間に立ち、両者のコミュニケーションを円滑にする役割を担うエンジニアのことを指します。

ブリッジSEの主な役割には以下が含まれます:

  1. コミュニケーションの橋渡し: クライアントの要求や仕様を正確に理解し、それを現地の開発チームに伝える。また、開発チームからの質問や進捗報告をクライアントに伝えることで、双方のコミュニケーションのズレを防ぐ。
  2. 技術的な理解の共有: クライアントと開発チームの間で技術的な知識や要件を共有し、両者が同じ理解を持てるようにする。技術的なギャップを埋める役割も重要です。
  3. プロジェクト管理のサポート: スケジュール管理や品質管理のサポートを行い、プロジェクトが予定通り進行するように調整する。問題が発生した際には、迅速に対応し、解決に導く役割も担います。
  4. 文化や言語の違いの調整: クライアントと開発チームが異なる文化や言語を持つ場合、その違いを理解し、調整することで、誤解や摩擦を避けるよう努めます。

ブリッジSEは、技術的な知識だけでなく、優れたコミュニケーションスキルや文化的理解も必要とされる重要なポジションです。彼らの存在により、オフショア開発プロジェクトがよりスムーズに進行し、成功に導かれることが期待されます。

オフショア開発課題解決方法

コニュニケーション力

これが最大の問題であり、他の多くの問題の根本原因でもあります。また、企業がオフショア開発を選択する際の最大の懸念でもあります。


PiraGoの問題解決方法は次の通りです:

  1. 人材選定: ブリッジSEを担当する人材の適切な選定。プロジェクトの性質に応じて、以下の基準に基づいて適切な人材を選びます:プロジェクトの業務内容、設計や技術に関する深いコミュニケーションの必要性、プロジェクトの規模。また、日本での生活や勤務経験がある人材は、文化や日本人との仕事の進め方を理解しているため、コミュニケーションが円滑に進むことから、最優先で選ばれます。
  2. 開発プロセス: オフショア開発プロジェクトでは、開発プロセスが海外で行われるため、顧客と開発チームの間の直接的なやり取りが限られ、主にメールやチャットでのコミュニケーションが中心となります。そのため、コミュニケーション(特に「報連相」に関連する問題)が発生しやすくなります。
    そのため、顧客と開発チームの間で頻繁な協力を強化できる開発プロセスやワークフローを選択することが非常に重要です。PiraGoでは、アジャイルのソフトウェア開発手法をプロジェクトの実行に頻繁に取り入れています。アジャイルは、顧客(プロダクトオーナー)と開発チームとの頻繁な協力を優先します。さらに、プロジェクトは小さな段階(スプリント)に分けられ、顧客と定期的にデモを行い、フィードバックを受けて頻繁に調整を行います。これにより、製品が顧客の意図や要望に沿ったものになることが保証されます。
    一方、ウォーターフォール開発プロセスを選択するプロジェクトではどうでしょうか?私たちは、2週間または1か月のマイルストーンに分割し、顧客が完成した機能を直接試用し、迅速にフィードバックを提供できるようにしています。この方法を、ウォーターフォールとアジャイルのハイブリッド形式と呼んでいます。
  3. ツール: 最も重要な2つのツールは、プロジェクト管理とコミュニケーションです。
    ソフトウェア開発管理ツール: ソフトウェア開発管理ツールは、プロジェクトの計画、追跡、管理、そしてチーム間のコミュニケーションを効率化するために使用されるツールです。これらのツールは、ソフトウェア開発プロジェクトの全体的な管理をサポートし、プロジェクトのスケジュールやリソース、タスクの進捗状況を可視化します。オススメはBacklog、Jira、Redmine、Asana、Trello。アジャイルならBacklogとJiraをオススメします。
    ・コミュニケーションツール: コミュニケーションツールは、チーム内やクライアントとの円滑なやり取りをサポートし、プロジェクトの成功に不可欠な役割を果たします。特にリモートワークやオフショア開発では、コミュニケーションツールの選定が重要です。Slack、Microsoft Teams、Chatwork、Mattermostをオススメします。

    他の注意点:
      ★題がよく発生します。それは、プロジェクト管理ツールとコミュニケーションツールの使い方が混同され、誤って使われることです。具体的には、すべての情報交換がコミュニケーションツール上で行われたり、混在したりすることで、情報や要求の追跡が難しくなり、情報の漏れや混乱が生じます。機能や業務に関する確認のやり取りはプロジェクト管理ツール上で行い、連絡や通知はコミュニケーションツール上で行うべきです。これにより、情報交換が透明かつ集中して行われるようになります。
      ★コミュニケーションミスが発生しないように「報連相」(ほうれんそう)という準則があります。理解しやすいですが、精通するのは難しいです。「いつ?誰に?何を?どのように送るか?」という質問に答えることが非常に重要です。
  4. 教育:社内で重要なスキルの教育はすごく大事です。 仕事とプロジェクト展開で基準のスキルを定義して教育を行うことです。PiraGoは2023年からコンピテンシーフレームワーク(能力評価の枠組み)を展開しました。コミュニケーションの課題を解決する為に「報連相」と「プロジェクト管理」スキルの教育が大事です。
  5. その他: 下記のチーム体制の三つパターンの中で①と③パターンはオススメです。直接会うのはコミュニケーションミスがスムーズに行うので100%ではなく大事なタイミングは①か③のパターンで行いましょう!(例:プロジェクト最初・納品のタイミング)

品質管理

品質については二つあると思います。

①ソフトウェアは機能が正しく動作し、顧客の期待に応えているか?
・ソフトウェアの品質を管理するために、当社では非常に厳格な品質管理プロセスを使用し、バグに関する統計データを通じてテストチームが週ごとに追跡しています。当社にはプロジェクトの品質基準があり、開発中のプロジェクトは毎週定期的に監視され、納品時に多くのバグが発生しないように品質が維持されることを確認しています。詳細については、「ソフトウェア製品の品質保証と監視品質」のリンクをご参照ください。
・また、開発チームの作業効率を向上させるために、当社は顧客満足度を高めるためのプロセスを採用しています。毎四半期ごとにお客様のフィードバックを収集し、プロセスの改善やソフトウェア開発中の障害解決に役立てています。詳細については、「顧客満足プロセス」のリンクをご参照ください。

②納品した成果物の品質:ソースコード、設計資料、レポート資料の品質についてです。設計資料、レポート資料は基本的にはテンプレートを利用してちゃんとに作成するのは解決できますが、ソースコードの品質が難しい問題です。PiraGoでは品質が高いソースコードを作成できる為に教育と開発プロセスで解決しています。
教育:下記の知識がメインです
・Clean Code:読みやすく、理解しやすく、保守しやすいコードを書くための原則やベストプラクティスを指します。これは、著名なソフトウェアエンジニアであるロバート・C・マーチン(Robert C. Martin)、通称「アンクル・ボブ」が著した書籍『Clean Code: A Handbook of Agile Software Craftsmanship』で広く知られるようになりました。
・Design Principles(設計原則):ソフトウェア開発におけるコードやシステム設計の品質を高め、保守性や再利用性を向上させるために従うべき基本的なガイドラインやベストプラクティスを指します。これらの原則は、ソフトウェアが長期にわたって効果的に機能し、変更や拡張が容易であるように設計することを目的としています。
・Design Patterns:ソフトウェア設計における共通の問題を解決するための再利用可能なソリューションのことです。デザインパターンは、特定の設計問題に対する最適なアプローチを提供し、設計の効率性、可読性、および保守性を向上させるために使用されます。
・Code Refactoring:既存のコードの外部の動作を変更せずに、その内部の構造や品質を改善する作業のことです。リファクタリングの目的は、コードの可読性、保守性、パフォーマンスを向上させることにあります。

四つの知識は全社員に教育を行います。開発メンバーは知識を理解するだけではなく考え方も変更しないと行けなす。コードを書く際には、常に以下の観点を考慮します:分かりやすさ(clean code)、保守のしやすさ(Design Principles, Design Patterns)、セキュリティ、そして技術的負債の最小化(Technical Debt)。

ソースコードは常に5年以上の経験を持つテクニカルリーダーによって厳密にレビューされ、納品前には十分にテストが行われます。また、納品は一度にまとめて行うのではなく、機能やマイルストーンごとに行われます。

技術力

技術力を向上させる為、教育がメインです。上記も少し紹介したが、PiraGoでコンピテンシーフレームワーク(能力評価の枠組み)を展開しています。基本的は

①仕事で各ポジションの求めるスキルとレベルを定義する(ポジションの例:ブリッジSE、プロジェクトマネジャー、チームリーダー、開発者、テスター)
②メンバーを評価して、スキルのギャップを明確する
③ギャップを埋める為に教育を行って、敵的にギャップを再計る

・重要なポジションは特別な教育コースを行います。社内と社外が両方あります。社内のコースについては

PIRASA:Technical LeaderやSolution Architectを育成するためのIT専門分野に特化した集中的なトレーニングコースです。詳細的には「深い技術研修プログラムPIRASAの紹介」のリンクをご参照ください。
PIRAMA:ブリッジSEやプロジェクトマネージャーを対象とした、ソフトウェアプロジェクト管理とソフトウェアライフサイクル管理に特化した集中的なトレーニングコースです。詳細的には「PiraGoのPiraMaトレーニングプログラム、プロジェクト管理スキル向上の旅」のリンクをご参照ください。

結論

上記は、PiraGoがオフショア開発における主要な問題を解決するために適用している方法です。私たちは実際のプロジェクトの経験から常に観察し、継続的に改善を行い、自らを成長させることで、顧客に最大の満足を提供できるよう努めています。

多くの日本企業が、過去の失敗やまだ実施に踏み切れないことから、オフショア開発に対して懸念を抱いていることは理解していますが、もし御社が信頼できる企業を探してオフショア開発を進めたいとお考えであれば、ぜひPiraGoにお任せください。

「毎日改善を行う」「顧客とのコラボレーション」は、私たちのサービスの信頼性を証明するための二大原則です。

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