介護保険請求システムを全面リニューアル
2026-08-17

事業拡大と長期運用を見据えた、150人月規模の基幹システム刷新

全国約120拠点で利用されている介護保険請求システムの大規模リニューアルを支援しました。

長年の運用によるシステムの老朽化、繁忙期のレスポンス低下やタイムアウト、設計資料の不足といった課題に対し、既存業務を維持しながらシステム全体を再設計。

将来的な200拠点規模への事業拡大も見据え、今後10年間の安定運用を支える、拡張性・保守性の高いシステムへ刷新しました。


プロジェクト概要

本システムは、利用者情報やサービス利用実績をもとに請求金額を算出し、国保連向けの給付費請求書・明細書、および利用者負担金の請求書を作成するための業務システムです。

介護事業者の日々の業務だけでなく、請求業務を支える重要な基幹システムとして、全国約120拠点で長年利用されていました。

業界: 介護
開発規模: 150人月
開発期間: 8か月
契約形態: 請負
開発方式: ハイブリッド


お客様が抱えていた課題

2011年から約10年以上にわたり運用されてきたことで、システムにはさまざまな技術的・運用上の課題が顕在化していました。

  • 業務ピーク時にレスポンス低下やタイムアウトが発生
  • 長期運用によるシステム・技術基盤の老朽化
  • 信頼性・可用性に関する課題
  • 設計資料が十分に整備されておらず、既存仕様の把握が困難
  • 将来的な店舗・拠点拡大に対応できる拡張性が不足
  • 現場業務をさらに効率化するための機能改善が必要

特に、既存システムを止めることなく業務仕様を正確に把握し、新システムへ安全に移行することがプロジェクトの重要なポイントとなりました。


PiraGoのアプローチ

1. 既存業務・システム仕様を整理し、段階的に再設計

既存資料だけに依存するのではなく、現行システムの仕様・業務フロー・データ構造を確認しながら、必要な機能と改善ポイントを整理。

既存業務への影響を最小限に抑えながら、将来の拡張を前提としたシステム構成へ再設計しました。

2. 今後10年間の運用を見据えたモダンアーキテクチャへ刷新

フロントエンドにNuxtJS、バックエンドにNestJSを採用し、AWS上にクラウド環境を構築。

システムの保守性・拡張性を高めることで、長期的なサービス運営と事業成長に対応できる技術基盤を構築しました。

3. 200拠点規模への事業拡大を想定したシステム設計

現在の約120拠点だけではなく、5年後に200拠点まで拡大する事業計画を考慮。

利用拠点やデータ量の増加にも対応できるよう、将来のスケールを意識した設計・インフラ構築を行いました。

4. 開発から移行までワンストップで対応

PiraGoは単なる開発工程だけではなく、以下の工程を一貫して担当しました。

  • 詳細設計
  • 開発
  • 単体・結合・総合試験
  • 受入試験支援
  • AWS環境構築
  • システム移行
  • データ移行

大規模な既存システム刷新において特にリスクの高い「移行」まで含めて対応することで、新システムへのスムーズな切り替えを支援しました。


プロジェクト成果

150人月・8か月という大規模プロジェクトを、日本側のお客様と密に連携しながら推進し、既存システムから新システムへのリニューアルを完遂しました。

今回の刷新により、短期的な課題解消だけではなく、

「今後10年間の事業を支えられるシステム」

を目指した基盤を構築。

現在の業務要件だけでなく、将来的な拠点拡大や機能追加を考慮した、持続的に成長できるシステムへの刷新を実現しました。


技術スタック

既存のオンプレミス環境を見直し、NuxtJS・NestJS・AWSを活用したクラウド基盤へ刷新することで、拡張性・保守性・可用性に優れたシステムを構築しました。

Frontend: NuxtJS / Vue.js 3

Backend: NestJS / TypeScript

Cloud / Infrastructure: AWS EC2 / ECS / S3 / FSx / RDS / CloudWatch / CloudFront など


プロジェクト推進体制

日本側のお客様とベトナム開発チームが直接連携し、日本語を中心にプロジェクトを進行しました。

開発チーム内MTG: 毎日
お客様との定例MTG: 週1回
振り返り: 2週間ごと
コミュニケーション: Slack
使用言語: 日本語

継続的なコミュニケーションと短いフィードバックサイクルを設けることで、大規模かつ長期間のプロジェクトでも認識齟齬を抑えながら開発を進めました。


チーム体制

ベトナム側では、開発体制を3つの独立したチームに分け、各チームにBrSE/PM、チームリーダー、開発SE、テスターを配置しています。各チームは担当領域ごとに自律的に開発を進めながら、統括PMが全体の進捗・品質・課題を横断的に管理し、チーム間の連携やリソース調整を行います。

また、シニアSA(シニアソリューションアーキテクト)を配置し、既存システム全体の分析・再設計、アーキテクチャ方針の策定を担当するとともに、難易度の高い技術課題やチーム横断の技術判断を支援します。これにより、大規模プロジェクトでも各チームの開発スピードを維持しながら、システム全体としての設計品質と一貫性を確保できる体制としています。


大規模な既存システムの刷新をご検討ですか?

長年運用しているシステムでは、

「仕様を把握している担当者がいない」
「設計資料が不足している」
「止められないシステムをどう移行すればよいかわからない」

といった課題が少なくありません。

PiraGoでは、既存システムの分析・要件整理から、モダナイゼーション、クラウド移行、開発、データ移行まで一貫してご支援します。

まずは現在のシステム課題について、お気軽にご相談ください。